線を引く話

この4月から英文学科出身でもないのに大学の英語の専任になり、それ自体はこのご時世に大変幸運なことなのですが、極めていい加減にしか英語を勉強してこなかったので、いつもひやひやしながら授業に臨んでいます(しかも完全オンライン。ただ、わたしは板書が極めて汚いこともあり、訳読の授業にはオンラインの方がいいのではないかと最近思いつつあり。)。学生には毎週勉強していてわからなかったことを質問してもらうという形でフィードバックをもらっており、ときどき滅茶苦茶鋭い質問が来て回答に悩むことも多いです。オーストラリア英語の音声的な特徴に気が付く学生もいて、耳の良さというのは先天的なものもあるのだなあと思ったりします。わたしはダメダメなので。

普段は教科書を使うのですが、通常の授業が行われない週が時々あり、その時には教科書以外の課題を出すようにしています。課題探しのために英米語圏のニュースサイトなどを探して回ることが多く、そんなことをしているときに見つけたサイトの英文の話です。

edition.cnn.com

CNNのサイトで、内容も面白いのですが(CNNはトランプ大統領には批判的だという大前提を了解したうえでですが)、最後のセクションのタイトルが、まあ、なんというか英語文法総復習という感じでいいな、と思ったというだけの話です。以下に引用します。

"Never before has a leader in the highest office in one of the world's most powerful, if not the most powerful, democracies, taken the hammer himself, to start breaking down the very principles that the country once was proud to defend."

気が付いた文法的・語彙的な要点を以下に列挙します。

  1. Never beforeが文頭に出たことによる倒置
  2. officeの訳
  3. 絶対最上級
  4. 「例の」if not
  5. democraciesの訳(「民主主義」ではない)
  6. 不定詞to startの文中での機能をどう取るか
  7. veryとonceの訳

これらに注意しながら、日本語としても意味の通る訳文を作るのは、結構面白い頭の体操になるのではないかと思いました。