ビールオタが非オタの彼女にビール世界を軽く紹介するための10本

これ元ネタ2007年なんですな。

まあ、どのくらいの数のビールオタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、「オタではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、
 その上で全く知らないビールの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」
ような、ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、ビールのことを紹介するために飲ませるべき10本を選んでみたいのだけれど。
(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版だな。彼女にビールを布教するのではなく 相互のコミュニケーションの入口として)
あくまで「入口」なので、時間的に過大な負担を伴う限定醸造、季節醸造のビールは避けたい。
できればコンビニで売ってる、最低でも楽天で売ってるビールにとどめたい。
あと、いくらビール的に基礎といっても古びを感じすぎるものは避けたい。
ビール好きが『赤星サッポロ』は外せないと言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。
そういう感じ。

彼女の設定は

ビール知識はいわゆる「第三のビール」的なものを除けば、「瓶入りプレミアムビール」程度は飲んでいる
サブカル度も低いが、頭はけっこう良い

という条件で。
まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。

銀河高原ビールヴァイツェン銀河高原ビール
まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「銀河高原ビール以前」を濃縮しきっていて、「銀河高原ビール以後」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。値段もお手頃だし。
ただ、ここでオタトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。
この情報過多なビールについて、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、それでいて必要最小限の情報を彼女に伝えられるかということは、オタ側の「真のコミュニケーション能力」の試験としてはいいタスクだろうと思う。

ヴァイツェン(富士桜高原ビール)、ヴァイツェン(飛騨高原ビール)
ヴァイツェンって典型的な「オタクが考える一般人に受け入れられそうなビール(そうオタクが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのものという意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。
「ビールオタとしてはこの二つは“お酒”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。

W-IPA箕面ビール)
ある種の極苦ビールオタが持ってるホップ感への憧憬と、ビールオタ的なモルトのうまみへのこだわりを彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにも箕面ビールな
アメリカンなホップ感」を体現する苦さと香り
「イギリス的なエール感」を体現するモルトの甘さ
をはじめとして、ビールオタ好きのするポイントをちりばめているのが、紹介してみたい理由。

帝国IPA(ベアードビール)
たぶんこれを飲んだ彼女は「ラグニタスだよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。
この系譜の作品がその後続いていないこと、これがアメリカでは大人気になったこと、アメリカならファクトリー生産ビールになって、それが日本に輸入されてもおかしくはなさそうなのに、日本国内でこういうのがつくられないこと、なんかを非オタ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。

エーデルピルス(サッポロビール
「やっぱりビールは大手のものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは「アサヒ熟撰」でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この作品にかけるサッポロビールの思いが好きだから。
断腸の思いでホップを投入してそれでも普通のビールの3倍、っていうのが、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、その「味わい」ということへの諦めきれなさがいかにもオタ的だなあと思えてしまうから。
エーデルピルスの旨みを俺自身は冗長とは思わないし、もうこれ以上濃厚にはできないとは思うけれど、一方でこれが伊勢角屋やベアレンだったらきっちりIPL*1にしてしまうだろうとも思う。
なのに、樽生限定でピルスナーを作ってしまう、というあたり、どうしても「自分の物語を形作ってきたものが捨てられないオタク」としては、たとえサッポロがそういうキャラでなかったとしても、親近感を禁じ得ない。作品自体の高評価と合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。

アサヒスタウト(アサヒビール
今の若年層でアサヒスタウト見たことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。
熟撰よりも前の段階で、アサヒビールの哲学とかビール技法とかはこの作品で頂点に達していたとも言えて、こういうクオリティのビールが市販ビールで戦前からあったんだよ、というのは、別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなくビール好きとしては不思議に誇らしいし、いわゆるアサヒスーパードライでしかアサヒを知らない彼女には見せてあげたいなと思う。

箕面ペールエール(リアルエール版)(箕面ビール)
箕面ビール*2の「味」あるいは「ビールづくり」をオタとして教えたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。
「終わらない酔いを感じ続ける」的な感覚がオタには共通してあるのかなということを感じていて、だからこそリアルエール版『東京ブラック』はリアルエール以外ではあり得なかったとも思う。
リアルエール化したプレミアムビールを楽しむ」というオタの感覚が今日さらに強まっているとするなら、その「オタクの気分」の源は箕面ペールエールにあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。

ピーテッドエール(ベアレンビール)
これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。
こういうアイラモルト風味のピート感をこういうかたちでビール化して、それが非オタに受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。

インドの青鬼(ヤッホーブルーイング)
9本まではあっさり決まったんだけど10本目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的にインドの青鬼を選んだ。
銀河高原ビールから始まってヤッホー・ブルーイングで終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、エチゴビール以降の地ビール時代の先駆けとなった作品でもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい作品がありそうな気もする。
というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10本目はこんなのどうよ、というのがあったら教えてください。
「駄目だこいつは。俺がちゃんとしたリストを作ってやる」というのは大歓迎。
こういう試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しい*3

先生、たったの10本ではうまいビールを紹介するには全く足りません。

*1:India Pale Lager

*2:箕面ビールが多いのは偶然じゃないんだからねっ!

*3:マジで教えてください。苦味とかモルト感が強いビールが好きです。